そろそろ暑さも和らぎ、運動会が行われる季節となりました。外遊びや運動会などではお子さんがケガをされる場合もあるかと思います。今回は、お子さんのねんざについてお話しします。
捻挫とは
日本整形外科学会によると、ねんざとは、「関節に力が加わっておこるケガのうち、骨折や脱臼を除いたもの」とされています。
実際には、X線(レントゲン)で異常がない関節のケガがねんざということになります。1)
ねんざの程度は、靭帯(関節の回りを補強するサポーターのような役目をする組織)の損傷程度によって三つに分けられています。
靭帯が伸びる程度の損傷をⅠ度ねんざ、靭帯の一部が切れるものをⅡ度ねんざ、靭帯が完全に切れるものをⅢ度ねんざと定義しています。 2)
治療方法
Ⅰ度とⅡ度のねんざでは、R.I.C.E.処置を行います。
R.I.C.E.処置とは
をそれぞれ指しています。
重度の場合は、R.I.C.E.処置に加え、固定や手術が必要となることもありますので、腫れが強い、皮下出血が見られるなどの症状がある場合には、注意が必要です。
また、小さいお子さんでは、軽度の骨折を伴うことが多いので、整形外科で検査を受けるようにしてください。3)
怪我の防止
お子さんが小学校に上がると、部活やスポーツクラブなど、これまで以上に運動をする機会が多くなるかと思います。
誰かとぶつかるなどの直接力が加わることによるケガは防ぎようがありませんが、それ以外のケガについては、事前にストレッチや、ウォーミングアップを行うことで予防できることが多いためしっかりと行ってください。またサポーター等を上手に使って、ケガの防止に努めましょう。
エコチル調査大阪ユニットセンター 特任助教
木村 尚史
1) https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/sprain.html
2) https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/sprain_of_ankle.html
3) http://jossm.or.jp/series/flie/002.pdf