1歳前後からつかまり立ち、その後一人歩きが始まります。自宅にはお子様に思わぬ事故を起こす可能性のあるものがたくさん隠れています。 チェックリストを作成してみました。一度確認してみて下さい。
1) 小物は背の届かないところに保管していますか?
前回のコラムでも書かせて頂きましたがトイレットペーパーの芯を通ってしまう小物は誤飲の危険があります。
2) タバコの火を水の入った空き缶などで処分していませんか?
ニコチンの染み出た水を飲んでしまうと非常に危険です。
3) 大人の定期内服薬やお子さんに飲ませる薬を手の届くところにおいていませんか?
大人が内服する薬は特に危険です。血圧調節剤や精神安定剤などは特に注意が必要です。
4) 漂白剤入り洗剤(特に液体)をフロアにおいていませんか?
もしお子さんが誤って飲んでしまうと気管支や食道の粘膜がはがれ、最悪の場合穴があいてしまう危険があります。手の届くところにはおかないようにして下さい。
5) 出窓に近くに椅子を置いていませんか?
お子さんは出窓が大好きです。足かけになる椅子などを置いているといつの間にか出窓にちょこんと座っているということを私の家庭でも経験したことがあります。転落の危険性があるので出窓の近くには台や椅子は置かないようにして下さい。
6) お風呂に水をはったまま、蓋をせずに放置していませんか?
大人にとっては浅い水でもお子さんには危険です。蓋をしておけば安心というわけではありません。安全のため、水を残すのはやめましょう。
7) 殺虫剤や防カビ噴霧剤などをフロアに置いていませんか?
誤飲の危険性はありませんが、誤って大量に吸入してしまうと気管支に 炎症を起こす可能性があります。
8) ベランダに台や椅子を置いていませんか?
転落の危険性が十分考えられます。ベランダにはお子さんがよじ登りそうな台や椅子は置かないようにして下さい。
9) お子さんを寝かせる寝室のタンスに固定器はついていますか?
地震などでタンスが転倒する危険性があります。すぐに転倒防止器具を取り付けるなどの対処をして下さい。
10)お茶を沸かしっぱなしにしたり、使い終わったアイロンをそのままにしていませんか?
アイロンでのやけどは局所的ですが、服を着たまま熱湯をかぶってしまうと全身やけどの危険性があります。注意して下さい。
11)手の届くところに湯沸しポットや加熱式加湿器を置いていませんか?
ポットが転倒してもお湯はそう簡単にはもれてくることはありませんが、 加熱式加湿器も含めて熱い水蒸気がでます。大量に吸入してしまうと口腔や咽頭、気管支などにやけどを負ってしまいます。
12)鉛筆やお箸など先の鋭利なものをお子さんの手の届くところにおいていませんか?
お子さんがこれらを口にくわえたまま転倒すると大変危険です。手の届かないところに保管して下さい。
いろいろと思いつくまま列挙してみましたが、他にもお子さんにとって事故につながるものはたくさんあります。 掃除をするときや料理をするときなど、ちょっと手に取って少し考える習慣をつけるようにして下さい。
大阪ユニットセンター 小児科医
三浦 弘司